概要
ストアドファンクションを呼び出すには、@Function
をDaoのメソッドに注釈します。
@Config(config = AppConfig.class) public interface EmployeeDao { @Function Integer execute(@In Integer id, @InOut Reference<BigDecimal> salary); ... }
パラメータには、パラメータの種別を示す@In
、
@InOut
、
@Out
、
@ResultSet
のいずれかのアノテーションが必須です。
パラメータは複数指定できます。
戻り値は次のいずれかでなければいけません。
ファンクション名
デフォルトではメソッド名がファンクション名になります。
@Function
のname
要素に値を指定した場合は、その値がファンクション名になります。
@Function(name = "calculateSalary") void execute(@In Integer id, @InOut Reference<BigDecimal> salary);
@Function
のcatalog
要素やschema
要素にカタログ名やスキーマ名を指定できます。
このときファンクションの名前はcatalog
要素、schema
要素、name
要素(指定されていなければメソッド名)をピリオドで連結したものになります。
@Function(catlog = "CATALOG", schema ="SCHEMA", name = "calculateSalary") void execute(@In Integer id, @InOut Reference<BigDecimal> salary);
戻り値の型がエンティティクラスやエンティティクラスを要素とするjava.util.List
の場合において、エンティティのプロパティすべてに対して漏れなく結果セットのカラムをマッピングすることを保証したい場合は、@Function
のensureResultMapping
要素にtrue
を指定します。
@Function(ensureResultMapping = true) List<Employee> execute();
結果セットのカラムにマッピングされないプロパティが存在する場合org.seasar.doma.jdbc.ResultMappingException
がスローされます。
パラメータ
ストアドファンクションのパラメータとDaoメソッドのパラメータの並び順は合わせなければいけません。
INパラメータ
INパラメータは、@In
をメソッドのパラメータに注釈して示します。
パラメータの型が基本型もしくはドメインクラスの場合、引数をnull
にできます。
それ以外の型の場合、引数はnull
であってはいけません。
@Function void execute(@In Integer id);
次のように使用します。
EmployeeDao dao = new EmployeeDaoImpl(); dao.execute(1);
INOUTパラメータ
INOUTパラメータは、@InOut
をメソッドのパラメータに注釈して示します。
注釈されるパラメータの型はorg.seasar.doma.jdbc.Reference
でなければいけません。
Reference
の型パラメータは基本型もしくはドメインクラスでなければいけません。
引数はnull
であってはいけません。
@Function void execute(@InOut Reference<BigDecimal> salary);
次のように使用します。
EmployeeDao dao = new EmployeeDaoImpl(); BigDecimal in = new BigDecimal(100); Reference<BigDecimal> ref = new Reference<BigDecimal>(in); dao.execute(ref); BigDecimal out = ref.get();
OUTパラメータ
OUTパラメータは、@Out
をメソッドのパラメータに注釈して示します。
注釈されるパラメータの型はorg.seasar.doma.jdbc.Reference
でなければいけません。
Reference
の型パラメータは基本型もしくはドメインクラスでなければいけません。
引数はnull
であってはいけません。
メソッドの戻り値の型がvoid
以外の場合、戻り値はOUTパラメータとなります。
@Function Integer execute(@Out Reference<BigDecimal> salary);
次のように使用します。
EmployeeDao dao = new EmployeeDaoImpl(); Reference<BigDecimal> ref = new Reference<BigDecimal>(); Integer result = dao.execute(ref); BigDecimal out = ref.get();
カーソルのOUTパラメータもしくは結果セット
カーソルのOUTパラメータ、もしくはストアドファンクションが返す結果セットは、@ResultSet
をメソッドのパラメータに注釈して示します。
注釈されるパラメータの型は、基本型、ドメインクラス、
エンティティクラス、java.util.Map<String, Object>
のいずれかを要素とするjava.util.List
でなければいけません。
引数はnull
であってはいけません。
@Function void execute(@ResultSet List<Employee> employee);
次のように使用します。
EmployeeDao dao = new EmployeeDaoImpl(); List<Employee> employees = new ArrayList<Employee>(); dao.execute(employees); for (Employee e : employees) { ... }
検索結果を受ける型がエンティティクラスやエンティティクラスを要素とするjava.util.List
の場合において、エンティティのプロパティすべてに対して漏れなく結果セットのカラムをマッピングすることを保証したい場合は、@ResultSet
のensureResultMapping
要素にtrue
を指定します。
@Function void execute(@ResultSet(ensureResultMapping = true) List<Employee> employee);
結果セットのカラムにマッピングされないプロパティが存在する場合org.seasar.doma.jdbc.ResultMappingException
がスローされます。
マップのキーのネーミング規約
結果セットをjava.util.Map<String, Object>
にマッピングする場合、
@Function
のmapKeyNaming
要素にマップのキーのネーミング規約を指定できます。
@Function(mapKeyNaming = MapKeyNamingType.CAMEL_CASE) List<Map<String, Object>> execute(@In Integer id);
MapKeyNamingType.CAMEL_CASE
は、カラム名をキャメルケースに変換することを示します。
そのほかに、カラム名をを大文字や小文字に変換する規約があります。
指定しない場合、変換は行われません。